カンボジア国旗

シェムリアップ


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バコン

   日本から遊びに来た友人のお供で三度目のアンコール訪問、彼女の希望もあって今回はガイド付きです。空港で私達を迎えてくれたガイドのチュムさんは、「今日は、最初に都が置かれたロリュウスから見学しましょう」。無論こちらに異議はありません。まずは、シェムリアップの南東13キロにある遺跡群に向け出発です。

ロリュウス遺跡群 : 『8世紀後半、分裂して弱体化した古カンボジア王国はジャワの支配下に置かれ、王子ジャヤーバルマン2世も囚われ人となっていた。長じて帰国した彼は勢力を拡大、クーレン山で即位し、ハリハラーラヤ(現ロリュウス付近)に都を定め、国王を唯一の統治権者とする「神王崇拝思想」により国を支配した。』 − 「アンコールの遺跡」より抜粋

バコン

881年建立のピラミッド型寺院バコン : お天気が悪くて残念 

 「黎明期の寺院」と言うので、小さな祠を想像して来たのですが意外や意外、木立の奥に見えてきたのはドッシリとした石の壁。五層の基壇の上にそびえる塔は、アンコールワットの中央祠堂を思わせます。これだけの技術と組織力を既に持っていたとは驚きです。

 バコンは"神王思想"『地上の神(王)の住まいである都には、天上界の中心にあるメール山(須弥山)が必要』に基づき、インドラヴァルマン1世(ジャヤーバルマン2世の甥)が建てた最初の"ピラミッド型寺院"。この信仰がアンコール・ワット造営にも継承されたのですから、両者の雰囲気が似ているのも道理。「最初にここを見ておいた方が良い」とチュムさんが言う意味が判りました。



 1930年代に修復がなされたという装飾のない基壇、でもここには奇跡的に一つだけ「闘うアシュラの浮き彫り」が残っています。躍動感溢れる阿修羅は素晴らしい。でも前後左右の浮き彫りがなくて、どうして"ここ"と判ったのでしょう。仮置きが、定着したんでしょうか?不思議です。

アシュラの浮き彫り

躍動感あふれる、闘うアシュラの浮き彫り

 最上部まで登って周辺を見渡すと、反対側の樹林の中には参道がのびています。どうやら私達は裏側から入ってきたらしい。正門方面に降りて見ると、東門の近くで調査をしている日本の方々がいました。遺跡群の修復は、日本を始め各国の研究者の協力で維持されているんですね。



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プリア・コー

 次に訪ねたのはプリア・コー。崩れかけた門の横で車を降りると、クロマー(カンボジアの万能スカーフ)や土産品を両手に抱えた子供達がワッと群がってきました。他に観光客もいない境内に入ってみると、フラットな台座の上に6基の祠堂が段差なく並んでいます。巨大なピラミッド型の寺院とは異なり、ここには人を圧することのない穏やかな空気が流れていました。

プリア・コー

アンコール遺跡群最古の寺院、879年に建立されたプリア・コー

 9世紀(881年)、インドラヴァルマン1世が父母のために建造したもので、アンコール遺跡群最古の寺院。両親が信奉するヒンドゥーの神々を祀ったとされています。6基の祠堂前に侍している3頭の聖牛ナンディ(ヒンドゥーの主神シヴァの乗り物)がそれを物語り、また彼らが寺院の名の由来ともなっています。"プリア"は「聖なる」、"コー"は「牛」と言う意味なんです。



 ロリュウス地域に入ってからは、田園風景が物珍しいのか友人は大はしゃぎ。私も"見学優先"から"客人優先"に切り替え、花や実の観察したり脱穀作業を見学したりと一緒に楽しんでしまいました。「寄り道もまた楽し」です。

足踏み臼

道端で足踏み式の臼を踏む少女

   途中で不思議な実がぶら下がっている木の下を通りかかりました。「あれは?」と聞くと何と綿の実なのだとか。「どんな実なのか見てみたい」と言うと、近所の子供達に棒を持って越させ数個落としてくれました。巨大なオクラのような実を割ってみると、確かに白い繊維質のようなものが詰まっています。熟れると綿になり、若い頃は食用になる、と言っていましたがどうでしょう?


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ロレイ

 プリア・コーから6号線を横切って農道をしばらく走り、木々がうっそうと茂った崖下で車は止まりました。周囲には建物がありませんでしたが、ガイド氏に促されて脇の斜面を登ると新しい僧房があり、その境内一段と高い所に古い祠堂が見えました。ここがロリュウス遺跡群最後の訪問地、ロレイです。周囲を覆った木々と敷地の高さのため、駐車場からは直接見えなかったんですね。他と比べて、ちょっと変わった立地の寺院と言えそうです。

中央に配されたリンガ

4基のお堂の中央には、リンガが配されています

 893年、ヤシャーヴァルマン1世により、貯水池に浮かぶ小島に建てられた施設。周囲に水が満ちここが小島だったと想像すると、不思議な立地のわけも「ナルホド」と納得できます。印象的だったのは、4基の祠堂の中央に設けられたリンガと四方にのびる樋です。これは乾季の水の確保を祈る儀式、『リンガに水を注ぎ樋を伝って貯水池に流れこませる』に使われたそうです。その式典、見てみたかったですね。



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