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インドネシア


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ジョグジャカルタ

 中部ジャワに位置するジョグジャカルタ(通称ジョグジャ)はボロブドゥールへの玄関口。王宮を中心に古いジャワの文化を色濃く残しているしっとりとした町です。

 と、9年前ここを訪れた時に感じたのですが、現在のジョグジャの中央通りマリオボロは西洋風の店が増えていてチョット騒がしくケバケバしい若者の町のようになっていてあの情緒は消えていました。時代の流れでしかたないことなのでしょうがその様変わりにはビックリ、ガッカリ。

水の宮殿

水の王宮
 水の王宮、タマン・サリ。ここ、好きなんです。

 町の様子は変わってもここは以前訪ねた時のまま、タイムスリップ感が味わえました。

 かつてスルタンが、裸の美女達に水浴させその眺めを楽しんだという水浴場の跡。彼らはこんな風に(角度で)水浴風景を鑑賞していたのでしょうか。

 ベットを共にする好みの女性を選んだという話は、 ガーナ の奴隷貿易港エルミナでも聞きました。

 いつの時代のどこの権力者も同様の、とんでもない女性蔑視に腹も立ちますが、時が総てを枯れさせたこういう場所では、純粋に佇まいだけを味わうことにいたしましょう。




王宮

 クラトンと呼ばれる王宮は歴代スルタンの住居。バティック、ガムラン音楽に舞踊など王族がにない継承してきた伝統文化は数多く、クラトンは一大文化センターとも言えるのではないでしょうか。 日曜日のこの日、王宮では宮廷舞踊が演じられていました。10:30〜12:00だそうですので、訪問時のご参考になさって下さい。

宮廷舞踊
 バリ島の激しい動き、めまぐるしい表情の踊りとは異なるゆったりとした優美な動作はさすが宮廷で演じられてきた踊りだけあります。

 神々に捧げられてきたバリの踊り、王族のために演じられてきたジョグジャとソロの宮廷舞踊。一口にインドネシアの踊り・ガムランといってもかなりの差があるものです。

 いつかチャンスがありましたら、どうぞ見比べてご覧になってみて下さい。


 そのきらびやかな衣装も踊り手さんも美しかったのですが、私の関心はこの天井の方に向いてしまいました。伝統的なジャワ建築、素敵でした。



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ボロブドゥール

 東南アジアの巨大仏教遺跡として 「カンボジア」「アンコール・ワット」と並び称されている「ボロブドゥール」。恥ずかしながら私、96年12月にアンコール地域を訪ねるまで両者を混同していたのです。で「写真があればあの遺跡も紹介出来るのに」と思ったのが3度目のインドネシア訪問(つまり今回)の原動力になったという次第です。

ブッダ

 底辺一辺の長さが約120メートル、高さ42メートルという世界最大のこの石造建築の周囲は、近年完成された遺跡公園になっています。9年前と比べると、街路樹(?)に花壇、とあまりにもきれいに整備されすぎていて何故か興ざめ。

「ここには花より水(お掘りや池など)の方が相応しい」

 と思ってしまいました。帰国してから読んだボロブドゥールの本の中に、「当時この遺跡の周囲には人工湖があったらしい」という最近の研究結果が書かれていて、「然もありなん」と、納得。水に映るストゥーパを見てみたいものですね。



守り神
狛犬?
 東西南北4ヶ所の入り口をこのひょうきんな表情の狛犬が守っているのですが・・・。彼らが本当に仏塔を守れるのか心配になってきます。まるで愛玩動物か”ぬいぐるみ”のようでしょう。

 ここで日本の 遠野、カッパ淵は常堅寺にある頭に水を入れる皿をのせた「カッパ狛犬」を連想いたしました。この両者、どことなく似ていると思いませんか。

カッパ狛犬



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ストゥーパの謎

 「欲望界」を表しているといわれる”隠れた基壇”、「色界」を描写している第1〜第4回廊。これらの回廊を説明を聞きながら「時計回り」(物語は左回りに展開されています)にたどるうち視界がひらけ、悟りの境地「無色界」ストゥーパの立ち並ぶ円壇に出ます。ここは三層になっていて、上段と下段ではその窓の形が違っています。

仏塔

三層の円壇上に立ち並ぶ仏塔
 それは何故かと質問しますと、



 「菱形状の窓を持つストゥーパは人の心の不安定さを示し、上部の正方形の窓は安定状態を表しています」

 (エッ、この円壇は悟りの世界、でしょう?)

 「人は悟っても、最初は心が揺れ動いて不安定なものなのです」

 「フーン!」そんなもの、ですか?




最上部(右手)と下二層のストゥーパ(仏塔)、窓形が違うのがお分かりになりますか?



 第1〜第4層の回廊の壁上部には東西南北、各方位に印相の異なる仏達が安置されています。東から時計回りに「触地印」、「施与印」、「禅定印」、そして北側の「施無畏印」の合計368体。第5層回廊には「説法印」64体。

キッス
 そして円壇上の72のストゥーパの中それぞれには「転法輪印」の仏像が納められています。偶然か故意かそのお姿が見られる場所があります。この写真でどういう印相かわかっていただけるかな?

 本当は仏像だけの写真を撮るつもりだったのです。が、幼い兄弟が仏像に戯れている様子が可愛くて思わずカメラを向けましたら、仏像に「チュ!」

 また、「格子の隙間から中の仏像の右手薬指に触れると願いがかなう」と言われている「幸運のブッダ」はたったひとつです。ストゥーパならどれでも良いのかと、あちらこちらで中の仏像に触れようと試みている人たちを見かけましたが、できましたら本物でお試しを!


 いつも人だかりがしていますのですぐ見当がつくと思いますが、わからなければ観光客を引き連れているガイドさんにでも尋ねてみて下さい。でもこれ、中の仏像に触れるだけでも一苦労。ここでは手長ザル並みの手の長い人しか幸運をつかめないのでしょうか?



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プランバナン

 ジョグジャでもう一つ忘れてならない場所があります。プランバナン遺跡群と呼ばれ、その中の白眉はこのヒンドゥー遺跡「チャンディ・ロロジョングラン」。この2大遺跡、見た目がかなり違います。仏教遺跡のボロブドゥールが小山のような「ぼた餅」ならここはまるで巨大な「ソフトクリーム」です。

全景

チャンディ・ロロジョングラン : 中央にそびえるのがシヴァ聖堂

 「シヴァ」は破壊の神、それが再生にもつながるということでヒンドゥーでは最高神として畏れ崇められています。ここにはその「シヴァ」の神像を含め4体の神像が安置されていますが、中でも有名なのは「シヴァ」の妻とされている女神「ドゥルガー」、別名「ロロジョングラン」像でしょう。後程ご紹介しますね。



キナラ・キナリ

 天界の樹木の下にたたずむ半人半鳥「キナラ・キナリ(キンナラ・キンナリー)」。それを両サイドに配したライオンのモチーフはこの聖堂の基壇に繰り返し用いられています。

キナラキナリ
 このモチーフがこの聖堂特有の物なのか、そしてその意味はとなると私の英語聞き取り能力では判別不能でした。悪しからずご了承下さい。

 でも、その丸っこい姿態はボロブドゥールの狛犬のように愛らしいし、「キナラ・キナリ」という名も意味がありそうで無さそうで忘れられない。


 これを見ていて 「ハンガリー」王宮地下のスフィンクスの姿を思い出しました。もちろんスフィンクスと言えば 「エジプト」、そしてギリシアの 「デルフィ」のものが有名ですね。このスフィンクスに限ったことではありませんが、世界各地に時空を超えて似たような物が存在しているって、何か不思議な気がします。



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ロロ・ジョングラン

 「細身の処女」という意味の「ロロ・ジョングラン」という名を持つ美しい娘について、地元ではこんな話が言い伝えられています。

ロロ・ジョングラン
 「父王を殺害した男に結婚を迫られた娘は”一夜で千の神像(寺院という説もあり)を造れたら”と約束。男は夜明け前に999体を造ったが、彼女の策略で完成にはいたらなかった。それを知った男は怒り、娘を石像に変えてしまった」

 その石像がこの「ドゥルガー」像だといいます。こんな伝説と「細身の処女」という名前、そしてその姿態。9年前に見てから忘れられなくて、もう一度会いたいと思っていました。あの時はチラット拝んだだけでしたし、イメージが先行していましたから「美しい」という印象がありましたが、今回じっくり対面しましたら意外に「おどろおどろしい」お姿なのでビックリ。

 シヴァ聖堂北面に安置されている女神「ドゥルガー」は、破壊の神「シヴァ」の妻。この像は「水牛に変身した悪魔王の上に乗り、その悪魔王を殺す女神」を表現しているそうで、右手には水牛のシッポ、左手には悪魔の髪をつかんだ姿は「戦の女神アテナ」のように勇ましい。


 それにしましても、なぜ彼女が「ロロ・ジョングラン」と結びつき、この寺院の名前にまでなったのでしょう。 ギリシアでも トルコでも同様の歴史がありますが、人々は滅ぼした先住民族を慰撫するため、その人たちが崇めていた神(女神)を自分たちの神(女神)に重ね合せるのでしょうか。「敗者は語らず」で総ては霧の中。でも興味深いことです。



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