日本国旗

越のヒスイ



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小滝ヒスイ峡

 まだ夜も明けやらぬ午前5時、最初の目的地糸魚川に向かって走り出しました。通い慣れた大町・白馬を抜け、いよいよ姫川に沿った難所です。でも、以前と比べて道幅は広いて走りやすく、いつの間にか新潟側に入っていました。快適なトンネルを走りながら「くねくねと狭い峠越えの道が懐かしいな」と思ってしまう、人間とは勝手なものです。

 新潟側に入ると、嫌でも目に付く「ヒスイ峡入り口」の標識。今日は「フォッサマグナ・ミュージアムでお勉強をしてから」富山まで走る予定でした。「ヒスイの加工遺跡を優先すること」と自分に言い聞かせてきましたのに・・・、なにせこういった誘惑に弱いもので、ついフラフラと左折してしまいました。


ヒスイ原石

緑の入り具合がきれいだったヒスイの原石
ヒスイの語源

 「翡(ひ)」はカワセミの雄、「翠(すい)」は雌の意味。

 元来美しい青色の羽毛をあらわす「翡翠」が、転じて青々と艶やかに美しい物になり、緑色の硬玉を示すようになったと言われています。



 ヒスイは約4億年前の低温高圧の地中で生まれ、地殻変動でこの世に出てきたものです。

 日本の産地 : 小滝川・青梅川
 世界の産地 : ミャンマー・チベット・メキシコ


 とは言え急に狭くなった道に恐れをなし、「ヒスイ展示室」と看板の出ていた郵便局で様子を聞くことにしました。奥で作業していた局員さん、「周辺の地図ありますか?」「ヒスイ製品はどこで買えます?」という矢継ぎ早の質問に親切に答えてくれました。

 ヒスイ峡入り口の小滝物産で、まずは展示された原石の鑑賞。ヒスイというと緑一色かと思ってましたが原石は、白っぽい肌に緑色・半透明の塊が見え隠れしている、といった感じ。これで目を慣らしてから、勾玉を見せてもらいました。最初緑が濃くて肉厚な物を選びましたら「こちらの方が良い石ですよ」。ヒスイは透過性が大切なんだそうです。




 選んでもらった勾玉を胸に、遥か下に川を見ながら狭い山道を進むこと約10分、前方に白く輝く岩壁が見えてきました。展望台に立つと圧倒的な迫力で対岸の岩山が迫ってきます。「川床の白い大岩石群は、硬玉の仲間のアルビタイトで・・・」という解説板を読んでいると、人気(ひとけ)もないのにどこからか女性の掛け声。キョロキョロと周囲を見回すと声の主は ? なんと前方の絶壁にはりついたクライマーでした !

ヒスイ峡

国指定 天然記念物 : 小滝川 「硬玉ヒスイ産地」

 この壁は全山石灰岩から成っているという1184mの独立峰、"明星山"。南壁は日本最大の石灰の岸壁で、ロッククライミングのゲレンデにもなっているんだとか。 さてお次は、「間近でヒスイの原石が見られる」と教えられた学習護岸に行きたいのだけれど・・・、あの川原まで一体どうやって降りるのでしょう。


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学習護岸

 展望台から先の道は小滝川から離れますが、「周遊ルートになっている」そうなので安心です。少し走るとヒスイ峡フィッシングセンター。ここに大きく「学習護岸入り口」の矢印が出ていました。ダンプカーとのすれ違いに苦労しながら、どんどん降りて行くうち「車を停める場所あるかしら ?」と心配になってきました。でも大丈夫、勾玉形の池を見下ろす位置にちゃんと駐車場が用意してありました。

学習護岸

勾玉形の池が印象的
渟名河(ぬなかは)の 底なる玉

求めて 得まし玉かも

拾ひて 得まし玉かも

あたらしき 君が 老ゆらく惜しも


         「万葉集」 (巻13、3247)



"ぬなかは"は姫川、
"底なる玉"はヒスイを指すと言われる



 小滝川は姫川の支流で、中世代・古生代の古い地層を縫って流れ下り、小滝地区大前で姫川に合流し日本海に注ぎます。ここ小滝川のヒスイは、昭和13年に発見されました。万葉集に読まれた「ぬなかわの底なる玉・・・」に深いかかわりがあるとされ、今から約4500年前の縄文時代以降、日本各地で使用されたヒスイは、当地方産のものと判明しています。

 姫川周辺は4億年前から現代の地形になるまでの地層分布が集中し、岩石の種類は日本一。このように地質学的にも考古学的にも貴重であることから、昭和31年に国の天然記念物に指定されました。

 「小滝ヒスイ峡」案内板より



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高浪の池

高浪の池

高浪の池



 標高540m地点にある高浪の池で、最初に目に付いたのが、このモニュメント。神秘的な池の例に違わず、ここにも「昔里人が放した鯉が成長し・・・、今では4mもの巨大魚になった」という伝承がありました。最近目撃者が増えているようなので、運が良ければあなたも出会えるかも。

高浪の池

高浪の池の主 "浪太郎" "翠" "鯉太郎" ?


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