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伊勢志摩


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ヤシの実博物館

 伊勢に入るのには「フェリーが便利そう」と、高速を浜松で降り42号線を伊良湖岬へ。ガイドブックに「1時間に1便」とあったので、「10時頃伊良湖岬に着けば」と思っていましたが、道路が狭くて予想外に時間がかかってしまいました。フェリー乗り場も兼ねた"道の駅伊良湖"に着いたときには、10:20の鳥羽行きが無情にも出航するところ。アーア。

道の駅伊良湖

 運行表を見ると次の便(11:40)まで1時間以上あります。さあ「どうしよう?」かと周囲を見渡すと、"やしの実博物館"の文字が見えました。そう言えば、藤村が感動したというあの"椰子の実"が流れ着いたのが、ここ伊良湖岬でした。これで時間つぶし(博物館の方ごめんなさい)が出来そうですが、本音をいうと「10:20のフェリーに乗りたかった」。


 クジャク椰子を始め珍しいヤシが並ぶ"やしの実博物館"は道の駅の地下1階。JAFの会員証提示で2割引になりますので、持っている方はお忘れなく。

クジャク椰子

クジャク椰子
 "やし"というとココナツぐらいしか思い浮かびませんでしたが、世界には3,400種以上もあるとか。

 反対側には諸国(特にインドネシア)の民芸品や、おなじみのヤシ製品「マーガリン・せっけん・ロープ・タワシ・ほうき・活性炭・・・」が展示してありました。

 見てみると、どれもが現代生活に欠かせない物ばかり。こんなにもココヤシが生活に入り込んでいたは「知らなかった」。



やしの実

漂着やしの実
名も知らぬ 遠き島より

流れよる 椰子の実ひとつ

ふるさとの 岸を離れて

汝(なれ)はそも 波に幾月

思いやる 八重の汐々

いずれの日にか 国に帰らむ




 この展示室を取り巻くように、"渥美の自然"や"歴史"の紹介コーナーがあります。「古代、この地域から平城京へ"調"として塩を送った」とか、「1195年の東大寺再建時に献進瓦がこの付近で焼かれ、淀川から木津川経由で船で東大寺に運ばれた」とか、ここの"歴史"は中々興味深いものがありますね。

「わがこひは いらごがさきの あまなれや
やくしほがまの けぶりたへねば」   山西法師


 出口付近には、竹筒に耳を当てると清田 治氏の唄う渥美の古謡、"糸ひき唄"・"櫓こぎ唄"・"子守唄"が聞けるコーナーもあります。最後が時間切れ(フェリーの出航時間)で、ゆっくり聞けなかったのが少し心残りでした。



開館時間 : 9:00〜17:00
休館日 : 年中無休

入館料 : 大人300円 小・中学生200円 (JAFカードの提示で割引あり)

TEL : 05313-5-6631
所在地 : 渥美郡渥美町大字伊良湖字宮下3000-65



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伊勢湾フェリー

 伊良湖岬から伊勢志摩の玄関口鳥羽へ、55分で結ぶ伊勢湾フェリー。時間を調べていなかったため、ここで1時間以上待つ羽目になってしまいました。次回のために運行表を写していると中から「明日からは便数が多くなるんですけれどね」と係りの方が、すまなそうな顔で出てきて時刻表を手渡してくれました。(平成10年12月1日現在の時刻・料金表)

伊良湖発→鳥羽行き

A ダイヤ
(平日運行)
08:00 09:10 10:20 11:40 12:45 14:00 15:05 16:20 17:25
B ダイヤ
(土日・祝日)
07:40 08:30 09:10 10:00 10:50 11:40 
12:25 13:20 14:10 15:00 15:50 16:30 17:25
C ダイヤ
(多客期)
07:30 08:00 08:40 09:10 09:45 10:20 11:05 11:40
12:10 12:45 13:20 14:00 14:35 15:05 15:50 16:20 16:55 17:25

鳥羽発→伊良湖行き

A ダイヤ
(平日運行)
08:00 09:10 10:20 11:30 12:50 14:00 15:10 16:25 17:40
B ダイヤ
(土日・祝日)
08:00 08:50 09:40 10:20 11:15 
12:00 12:50 13:40 14:30 15:20 16:10 17:00 17:40
C ダイヤ
(多客期)
07:30 08:00 08:35 09:10 09:45 10:20 11:00 11:30
12:15 12:50 13:25 14:00 14:35 15:10 15:45 16:25 17:00 17:40

Cダイヤ : 年末年始(12月31日〜1月5日)・5月1日〜5日・夏期繁忙期(8月10日〜21日)。
(上記以外にも臨時便を運行することがあるそうです)

旅客運賃

種別
片道
往復割引
車 (車長3m〜4m未満)
4,610円
8,760円
車 (車長4m〜5m未満)
5,770円
10,970円
原付き (125cc以下)
1,890円
3,680円
自二 (750cc未満)
2,300円
4,500円
大人(12才以上)
1,050円
2,000円
小人(6才以上〜12才未満)
530円
1,010円

 車・二輪車共にドライバー・ライダー1名を含む運賃。
 遅くとも20分前には到着していましょう !



 出向後、最初に目に留まるのが三角おにぎりのような"神島"。伊良湖水道を通る各種船舶や漁船を眺めていると、55分の船旅も短く感じます。九鬼水軍に思いを馳せる間もなく、フェリーは答志島と菅島・坂井島の間をすり抜け鳥羽港に到着していました。

神島

三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台になった"神島"



伊勢湾フェリー伊良湖のりば

TEL : 05313-5-6217
http://www.irago.net/



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海の博物館

 以前何かの本で「海女の魔よけ」という文章を読んでから、ここには来たいと思っていました。先ごろ新聞で「千葉県館山に建築中の博物館を、"海の博物館"と名付けようとしたら三重県からクレームがつけられた」という記事を見、再度その名がインプットされたという次第。その後、千葉県の博物館はどうなったのでしょうか。チョッピリ気がかり。

海の博物館

 鳥羽方面から志摩パールロードに入り、10分も走ると"海の博物館入り口"の標識。黒々とした大屋根の建物とこんな看板に出迎えられると、「どんな展示が待っててくれるのかしら」と、期待で胸がワクワクしてしまいます。



海の博物館

広大な敷地には日本公共建築百選に選ばれた展示棟が連なります

 ユニークな船の浮かぶ、池の向こうに見えていたこの建物が展示 B館。実物大の手こぎカツオ船を取り巻くように、ハマグリ・アサリ漁、ナマコ・ウナギ漁など"伊勢湾の漁法"が紹介され、"漁と漁師の知恵くらべ"では、ボラ・イセエビ漁、クジラ・サメ漁・釣り漁法の数々などが詳しく解説されています。特に面白かったのはタコ漁コーナーで、木製から貝殻製まで各地のユニークなタコ壺が並び見ていて飽きませんでした。



 前後しますが、受け付けのある展示 A館は、"海の民(日本列島人)の伝統"、"海の汚染"、"海民の信仰と祭り"のコーナーです。ここでは伊勢神宮の神事に用いられるという三角形に焼き固められた"御塩"を、忘れずに見てきてください。塩をこんな形にして奉納しているとは思いませんでしたが、その形を見ていて伊勢湾に浮かぶ神島を連想してしまいました。何か関連があるのでしょうか?

御塩

伊勢の神事に用いられる"御塩"
熨斗あわび

伊勢神宮に供えられる"熨斗あわび"

 熨斗(のし)アワビはB館の"志摩の海女"コーナーに展示されています。生のアワビを特殊な小刀で薄くむいて乾燥させた物で、向かって左から大身取・小身取に玉貫アワビ。もうおわかりでしょうが、祝いごとに使われる熨斗袋の"のし"はここからきています。これがアマテラスさんの好物なんだそうです。



船の棟

 重要文化財収蔵庫"船の棟"は、民芸館を思わせる白壁と黒瓦のシックな建物。正面の扉も重厚で、一瞬「本当に入っていいのかしら?」と思うほど立派です。スリッパに履きかえて入る館内はヒヤッとして薄暗く、収蔵庫というより"船の墓場"という感じでした。

ベトナムの竹船"トエントン"

竹船
 直径2m以上はありそうな巨大な竹ザルです。入り口を挟んで向かい合う小木(佐渡島)のタライ船と好一対。雰囲気も良く似ています。なぜザルが水に浮かぶのかと言いますと「隙間を牛のフンとやし油で埋めてあるから」だとか。

 古事記の「海幸山幸」に出てくる船にも通じ、一寸法師が乗ったお椀の船の原型になった。と言う解説文に、今まで荒唐無稽と思っていたお椀の船が、「これなら」と思えてきます。


 海の博物館は写真撮影も自由だし、順路の決まりもありません。50,000点を誇る資料の海の中を気ままに泳ぎ、あなたも「宝探しをしてみませんか ?」



 パールロードは数区間に分かれていますが、通し券を購入した方がお得です。有効期間は2日間ありますから、途中の民宿や志摩スペイン村のホテルに宿泊予定の方でも大丈夫。

開館時間 : 3月21日〜11月10日は08:30〜17:00(但し7月20日〜8月25日は17:30まで)
11月11日〜3月20日は09:00〜16:30(入館は閉館の30分前まで)

休館日 : 6月26日〜6月30日・12月26日〜1月1日

入館料 : 大人800円 高・中・小学生400円

TEL : 0599-32-6006
所在地 : 鳥羽市浦村町大吉1731-68



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海女の魔よけ

 この広い博物館で、手ぬぐいに描かれたという小さな魔よけが「見つかるかしら」と心配でしたが、それは杞憂に終わりました。志摩の海女はその歴史から言っても、この地域では特別な物があるのでしょう。潜りつづけて1万年:"志摩の海女"コーナーは、上記展示 B館の中でも、かなりのスペースを当てられていたのですから。

海女の人形

海女の潜水漁法を示す人形

 深い海底での海女の仕事は、危険と孤独と隣り合わせ。それらから身を守るため、海女は手ぬぐいや道具に魔よけをつけたという。お人形の手ぬぐいにも、お目当ての魔よけがしっかりと描かれていました。



セーマン・ドーマン
セーマン・ドーマン
 「普通、☆印をセーマン(向かって左)、井桁印をドーマン(向かって右)と呼ぶ。セーマンは平安時代の陰陽博士で有名な阿部清明から、ドーマンはその弟子芦屋道満から取ったと言われ、共に魔よけのおまじないで広く日本中に見られる。

 伊勢志摩では特に海女さんが、磯着や手ぬぐいに縫い込んで稼業の安全と健康を祈っている。」   海の博物館の解説文より


 一筆書きで描かれる☆印は「始めも終わりもないので"魔"が入り込む隙間がない」から魔よけになっているらしいのですが、セーマン・ドーマンが清明さんと道満さんからきているとはビックリ ! ここに来るまで、魔よけの☆印はユダヤのダビデの星のことだと思っていたんですもの。


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