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鉄の道 |
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夕焼け空の撮影に夢中になり、広瀬の町に入った頃には日もドップリと暮れ、しかも今夜の宿"富田山荘"の標識は、街燈も道行く人も無い山中を指しています。「一体どんな宿なんだろう」と、これから始まる旅への不安も相まって、ドキドキしながら山道を登って行きました。5分ほどで宿の灯が見え、「まあ、良くいらっしゃいました」と素朴な声で迎えられた時には、まさに"地獄で仏"の心境でした。
町を眼下に望む露天風呂に入り、冷酒一杯付けてもらって茸料理やツクシの酢の物など、"山の幸懐石"風の夕食を頂くと、先ほどまでの不安な気持ちは何処へやら、心身ともにポッカポカの良い気分になってきました。国内旅行の醍醐味は、温泉・日本酒・懐石料理、この三位一体があればこそ。"鉄の道”探索の初日は、「アー、幸せ」の滑り出しとなりました。
![]() 翌朝、屋上に上がってみたらこの眺め 左手奥(川の上流)が、金屋子神社がある西比田地区です |
道の駅"広瀬富田城"にある絣センター。数年前ここに来て「伝習所併設」と知り興味を持ったものでした。将来の希望は「自給自足で晴耕雨読」なのですもの、手織りが出来る生活環境は憧れなんです。
センターの一角にある伝習所
この日は朝の9時に行ってしまったので、まだ皆さんいらしていません。機織風景が見られず残念ですが、これから土地勘の無い山中に分け入って行くので、余りゆっくりしていられないのです。さあ、ではまず金屋子さんに行きましょう。 |
入館料 : 無料
TEL : 0854-32-2575
所在地 : 島根県能義郡広瀬町町帳775−1
富田山荘で「鳥居があるからすぐわかります」と聞き、広瀬の町から20キロ走ってきました。西比田地区に入り鳥居が見えてきたので右折しましたが、そこには谷に沿ってのびる棚田が見えるだけ。道を聞く人もいないので半信半疑で谷を詰めて行きますと、前方に白く輝くドームが見えてきて「ホッツ」。
金屋子神社のある谷 : 右手の白い建物が神話民俗館です。 |
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"農業神"から : 日照りで困っていた播磨(はりま)の国の岩鍋に、慈雨をもたらし多くの人を飢餓から救った金屋子の神。この農業守護の性質を持つ神様が、「ここでは雨を降らせましたが、これからは西の方へ行き、人々に鉄の製法を教えなければなりません」と、白鷺にのって飛び去っってしまった。 "鉄の守護神"へ : 西比田を選んで"桂の木"に降り立った金屋子神は、他の神様達を動因し人々に鉄作りの技術を教えた。高殿(永代たたら)の建設に加わった75神を初め、火災から高殿を守る神、炉に風を送る神、方位を守る神…と"たたら製鉄"には多くの神様たちが参加した。 この神様が一緒だと質の良い鉄が産み出されると、"たたら師"達の間に金屋子信仰がおこり、たたら場には必ず金屋子神が祀られ、"桂の木"が植えられた。その後、たたら集団の拡散と共に全国に広まり、現在では1200社を数える。その総本山が、ここです。 |
"金屋子(かなやご)さん"と呼ばれ親しまれている製鉄神を通して、「地域の歴史と生活の移り変わりを知ろう」がテーマの神話民俗館。圧巻は、第2室に展示された8mもの大絵巻"金屋子神社縁起屏風"でしょう。門脇画伯の郷愁を刺激する独特の筆遣いは、伝承の世界を表現するのにピッタリで、人をグイッと昔々の日本へと誘ってくれます。
絵巻と各種のジオラマで、製鉄(たたら)に関する神話・伝承の世界が繰り広げられる館内は、神話の背景と筋立て・鉄つくりを取り巻く「職業のまつり」・世界の国々の製鉄や鍛冶の神話・映像ライブラリーと、5つの展示室に分かれています。
比較文化論が好きですので、ギリシア神話の鍛冶神ヘファイストスや、アフリカの雷神、北朝鮮の古墳壁画などを紹介した、"製鉄・鍛冶神話の系譜"ビデオが一番楽しめました。
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入館料 : 大人500円 小中学生250円
TEL : 0854-34-0700
所在地 : 島根県能義郡広瀬町西比田213−1
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