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鉄の道



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富田山荘

 夕焼け空の撮影に夢中になり、広瀬の町に入った頃には日もドップリと暮れ、しかも今夜の宿"富田山荘"の標識は、街燈も道行く人も無い山中を指しています。「一体どんな宿なんだろう」と、これから始まる旅への不安も相まって、ドキドキしながら山道を登って行きました。5分ほどで宿の灯が見え、「まあ、良くいらっしゃいました」と素朴な声で迎えられた時には、まさに"地獄で仏"の心境でした。



本日の走行距離:299キロ(小浜から)、見学施設:1ヶ所(湯村温泉薬師の湯だけ)



 町を眼下に望む露天風呂に入り、冷酒一杯付けてもらって茸料理やツクシの酢の物など、"山の幸懐石"風の夕食を頂くと、先ほどまでの不安な気持ちは何処へやら、心身ともにポッカポカの良い気分になってきました。国内旅行の醍醐味は、温泉・日本酒・懐石料理、この三位一体があればこそ。"鉄の道”探索の初日は、「アー、幸せ」の滑り出しとなりました。

広瀬の町を見下ろす 広瀬の町を見下ろす

翌朝、屋上に上がってみたらこの眺め

左手奥(川の上流)が、金屋子神社がある西比田地区です



絶景の露天風呂に、山菜料理にカモ鍋・広瀬牛
これで何と、"2食付き7800円〜"。超お勧めの宿です!

TEL : 0854-32-2271
所在地 : 島根県能義郡広瀬町町富田2656


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広瀬絣センター

 道の駅"広瀬富田城"にある絣センター。数年前ここに来て「伝習所併設」と知り興味を持ったものでした。将来の希望は「自給自足で晴耕雨読」なのですもの、手織りが出来る生活環境は憧れなんです。

絣センター

センターの一角にある伝習所



絣センター
 広瀬絣 1824年(文政7年)町医者の妻女、長岡貞子が米子町から染色の技術を学んで広瀬に持ち帰り、町内の女性達に伝えた。 1962年に県の無形文化財に指定され、1970年に伝習所設立、1985年にこの広瀬絣センターが完成、今に至る。



「大柄の絵模様を得意とし、くっきりと浮かび上がる縦横絣」
が広瀬絣の持ち味です。

 この日は朝の9時に行ってしまったので、まだ皆さんいらしていません。機織風景が見られず残念ですが、これから土地勘の無い山中に分け入って行くので、余りゆっくりしていられないのです。さあ、ではまず金屋子さんに行きましょう。



開館時間 : 10:00〜17:00
休館日 : 11月16日〜3月14日の水曜日・年末年始

入館料 : 無料

TEL : 0854-32-2575
所在地 : 島根県能義郡広瀬町町帳775−1



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金屋子(かなやご)神社

 富田山荘で「鳥居があるからすぐわかります」と聞き、広瀬の町から20キロ走ってきました。西比田地区に入り鳥居が見えてきたので右折しましたが、そこには谷に沿ってのびる棚田が見えるだけ。道を聞く人もいないので半信半疑で谷を詰めて行きますと、前方に白く輝くドームが見えてきて「ホッツ」。

金屋子神社

金屋子神社のある谷 : 右手の白い建物が神話民俗館です。



金屋子神

 "農業神"から : 日照りで困っていた播磨(はりま)の国の岩鍋に、慈雨をもたらし多くの人を飢餓から救った金屋子の神。この農業守護の性質を持つ神様が、「ここでは雨を降らせましたが、これからは西の方へ行き、人々に鉄の製法を教えなければなりません」と、白鷺にのって飛び去っってしまった。

 "鉄の守護神"へ : 西比田を選んで"桂の木"に降り立った金屋子神は、他の神様達を動因し人々に鉄作りの技術を教えた。高殿(永代たたら)の建設に加わった75神を初め、火災から高殿を守る神、炉に風を送る神、方位を守る神…と"たたら製鉄"には多くの神様たちが参加した。

 この神様が一緒だと質の良い鉄が産み出されると、"たたら師"達の間に金屋子信仰がおこり、たたら場には必ず金屋子神が祀られ、"桂の木"が植えられた。その後、たたら集団の拡散と共に全国に広まり、現在では1200社を数える。その総本山が、ここです。



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金屋子神話民俗館

 "金屋子(かなやご)さん"と呼ばれ親しまれている製鉄神を通して、「地域の歴史と生活の移り変わりを知ろう」がテーマの神話民俗館。圧巻は、第2室に展示された8mもの大絵巻"金屋子神社縁起屏風"でしょう。門脇画伯の郷愁を刺激する独特の筆遣いは、伝承の世界を表現するのにピッタリで、人をグイッと昔々の日本へと誘ってくれます。

金屋子神社縁起

門脇俊一画伯の"金屋子神社縁起"
 「高天原から播磨(はりま)の国に天下った製鉄の神だったが、住む山がないので白鷺に乗って西に向かう。上空から鉄作りに適した場所を探し、

  • 山や川で取れる砂鉄
  • 大量の木炭
  • 炉を作るための粘土
 製鉄に必要なこの3条件を備えた土地、西比田の黒田の森の桂の木に降り立った。」

そして村人に告げる

『われは金屋子の神。ここに住まいして"たたら"を仕立て、鉄(かね)を吹く技を始むべし』



 「いつも炉中の強い炎を見ているので、片目を取られた一つ目の男の神様」だとも、

 「荒縄で髪を縛った不細工な女神なので、女性は化粧してお参りしてはいけない」とか、

 金屋子さんの性別は未だ定まらないようですが、屏風絵では"女神"として描かれていました。



 絵巻と各種のジオラマで、製鉄(たたら)に関する神話・伝承の世界が繰り広げられる館内は、神話の背景と筋立て・鉄つくりを取り巻く「職業のまつり」・世界の国々の製鉄や鍛冶の神話・映像ライブラリーと、5つの展示室に分かれています。

 比較文化論が好きですので、ギリシア神話の鍛冶神ヘファイストスや、アフリカの雷神、北朝鮮の古墳壁画などを紹介した、"製鉄・鍛冶神話の系譜"ビデオが一番楽しめました。

 見学を終えると、「コーヒーでもどうぞ」と受け付けから声がかかりました。ロビーの大テーブルにはお茶菓子まで出されていて、とっても感激。それにここの製鉄資料(パンフレットやロビーに並ぶ"持ち帰り自由"のコピー類)、"鉄の道"をまとめるのにとっても役に立ったのです。ありがとうございまーす!




開館時間 : 09:00〜17:00
休館日 : 月曜日(祝日の場合その翌日)

入館料 : 大人500円 小中学生250円

TEL : 0854-34-0700
所在地 : 島根県能義郡広瀬町西比田213−1



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